概要&登壇者

タイムテーブル

13:00〜13:10 開会(12:45開場)

13:10~14:10 基調講演:『ともにしあわせになるしあわせ-1000万人で未来を変える-』
       矢崎 和彦氏 株式会社フェリシモ 代表取締役社長 

14:15~14:55 市内事例 2事例(各20分×2)

14:55~15:15 休憩・ラウンドテーブルの会場に移動

15:20~16:30 ラウンドテーブル

16:30~16:50 休憩・会場移動

16:50~17:30 振り返りと共有

17:30~18:00 交流会


ラウンドテーブル

テーマ1)ソーシャルビジネスの社会的価値と展望

岩元美智彦氏〔日本環境設計株式会社取締役会長〕
中島智人氏〔産業能率大学教授〕

ファシリテーター:高瀬桃子〔関内イノベーションイニシアティブ〕

ソーシャルビジネス”ということばは多くの人に認識されつつあるが、日本においてはその基準が明確でなく、法的な整理もなされていないため、受け止める人や組織によって解釈がさまざまである。
ここでは、改めてソーシャルビジネスとは何か、海外におけるソーシャルビジネス支援事情、その社会的価値について現状を知るとともに、これからのあり方を展望する。


テーマ2)介護と福祉の現場から学ぶ事業と協働のデザイン

足立聖子氏〔社会福祉法人伸こう福祉会 理事長〕
筒井啓介氏〔NPO法人コミュニティワークス 理事長〕

ファシリテーター:和田裕介氏〔日本政策金融公庫国民生活事業本部 融資企画部 ソーシャルビジネス支援グループ グループリーダー〕

介護・保育・障害者支援サービスを担うソーシャルビジネス事業者は、他の業種と比較して事業規模が大きく、公的支援以外の独自のサービスを展開している。ここでは、そうした独自の取組みと、他セクターとの連携協働による新たな業態に挑戦している今を報告していただき、地域におけるソーシャルビジネスの役割について考えることとする。


テーマ3)ソーシャルビジネスの持続可能な資金調達のあり方

高場秀樹氏〔一般社団法人こどものホスピスプロジェクト 代表理事〕
小野邦彦氏〔株式会社坂ノ途中 代表取締役〕

ファシリテーター:原 大祐氏〔NPO法人 西湘をあそぶ会代表〕

ソーシャルビジネス事業者は社会的目的を達成する活動とその活動に必要な経営資源の獲得を可能にするビジネスモデルの構築が必要である。しかしながら今なお、資金調達に対して十分な理解がないままビジネスモデルを構築しているケースが多いのが現状である。
ここでは、ベンチャーキャピタルからの投資と、いくつかの資源を組み合わせた資金調達の事例をもとに、事業者側から見た資金的基盤のあり方を考える。


テーマ4)ソーシャルビジネスの資金的支援のしくみとそのインパクト

藤村隆氏〔NPO法人ソーシャルベンチャーパートナーズ東京 代表理事〕 
李受姸(イ・スヨン)〔財団法人美しい財団 希望の店〕

ファシリテーター:治田友香〔関内イノベーションイニシアティブ株式会社〕
通訳:桔川純子〔明治大学兼任講師〕

近年、日本においてソーシャルビジネス事業者に対して資金的支援するしくみは増えつつある。一部の金融機関ではソーシャルビジネス事業者を対象に積極的に融資するものもあるが、多くの金融機関ではその事業性や社会的役割についての評価が十分になされず、優良な貸し手であっても融資に至らないケースが見受けられる。
ここでは、創業起業支援・伴走支援のあり方に着目し、金融機関からの融資を受ける前段階にある事業者の支援プログラムを取り上げ、資金的支援の手法、社会的インパクト、その成果および課題について取り上げる。




〈基調講演〉登壇者

矢崎 和彦(やざき・かずひこ)

株式会社フェリシモ 代表取締役社長 

1955年生まれ。1978年学習院大学経済学部卒業。2005年神戸大学大学院経営学研究科修了。大学卒業と同時に株式会社ハイセンス(現・株式会社フェリシモ)入社。1987年代表取締役社長就任。

経営理念「しあわせ社会学の確立と実践」と中核価値「ともにしあわせになるしあわせ」の下、「事業性×独創性×社会性」の同時実現をめざす経営を実践している。神戸商工会議所2号議員、神戸経済同友会代表幹事(2007年4月から2009年3月)、これまでに神戸市デザインアドバイザリーボード、神戸商工会議所デザイン都市推進委員会委員長、日本マーケティング学会理事、神戸大学大学院経営学研究所非常勤講師などを歴任。2010年に毎日経済人賞を受賞。

株式会社フェリシモ

〈横浜市内事例〉登壇者

鎌田 友和(かまた・ともかず)

株式会社和久環組 代表取締役

2000年、横浜市内に本社を置く不動産ベンチャーに就職。28歳の時、起業を決意したが、何のための起業なのか模索し、起業を取りやめ「ワクワク」という生き方を決める。その後、最年少事業部長として、事業構造改革を実施しV字回復させる。2013年、株式会社和久環組を設立し、代表取締役に就任。「日本住を、愉快に!」をテーマに、IT×リアルを融合したリノベーションプラットフォーム「リノベ不動産」の全国展開を進め、スタートから3年半で全国200拠点超を展開し、QOL革命を起こすべく業界の枠組みを超えた挑戦をしている。

株式会社和久環組


橋爪 智子(はしづめ・ともこ)
NPO法人日本補助犬情報センター 事務局長

身体障害者補助犬法成立の準備からボランティアとして関わり、2002年補助犬法成立時に京都から上京し現職。日本唯一の「犬の訓練をしない」学術団体の事務局長として、補助犬に関するアドボカシーと理解促進・普及啓発業務に従事。補助犬を取り巻く環境や、障害者施策の大きな変動に伴い、常に必要とされる団体のあり方を模索しながら活動を続けてきた。

2014年専務理事就任を機に、法人の舵取りを大きく転換。現在も、補助犬議連事務局としてのアドボカシーを続けながら、全国向けのUD情報の発信とともに横浜市内での活動にも力を入れ、新しいチャレンジを続けている。

NPO法人日本補助犬情報センター

ラウンドテーブル1

岩元 美智彦(いわもと・みちひこ)
日本環境設計株式会社 取締役会長

地球の未来のために、様々なものをリサイクルする仕組みをつくる企業。ごみとして捨てられてしまう着なくなった衣類やおもちゃや文具などの製品プラスチックを、プロジェクトに参加する企業の店頭で回収することにより、効率的で効果的なリサイクル回収・再製品化・再生製品の販売を目指すリサイクルプロジェクト「BRING」を運営する。リサイクルを軸にしたサプライチェーンを構築することで経済効果のある循環型社会の形成を進め、その技術と仕組みには、ベンチャー企業でありながら国内外の企業から注目を浴びている。

日本環境設計株式会社


中島 智人(なかじま・ともひと)
産業能率大学教授

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で、イギリスの市民社会組織について学ぶ。専門は、非営利組織や社会的企業にかかわる制度や組織、その支援組織(中間支援組織)の日英比較。神奈川県を中心に、ボランタリー団体の支援にも携わる。大学では、非営利組織のマネジメントのほか、経営学、マーケティング、リーダーシップの講座を担当。

産業能率大学


高瀬 桃子(たかせ・ももこ)
関内イノベーションイニシアティブ株式会社

大学卒業後、公益財団法人キープ協会、公益財団法人日本野鳥の会などに勤務。「ソーシャルビジネス・スタートアップ講座」の受講をきっかけに、2016年からマスマスにて、「ヨコハマ・イノベーションスクラム・プログラム(横浜市経済局ソーシャルビジネス成長支援事業)」を担当。個人では「Willig Hands On」として、コピーライティングや講座事業を通して、ソーシャルセクターの広報支援を行なっている。現在、立教大学大学院にて、ソーシャル分野で活躍する「プロボノ」について研究中。

東京23区内で生まれ育ったにも関わらず(だから?)、植物や樹木が好きです。沖縄県西表島のマングローブ調査、山梨県清里高原での自然ガイド等々を経験。休日は根岸森林公園の緑に癒やされてます。

ラウンドテーブル2

足立聖子(あだち・せいこ)
社会福祉法人伸こう福祉会理事長

1969年生まれ。製薬会社に就職後、2000年に社会福祉法人伸こう福祉会に入職。特別養護老人ホーム施設長、地域ケアプラザ所長等を経て、2010年法人理事長に就任。保育事業、高齢者介護事業、障害者支援事業、地域コミュニティ事業等を推進。
2014年に「シュワブ財団」による「社会起業家2014」に同法人創業者(現・執行役員)片山ます江氏と共に選出された。同年には一般財団法人船井財団が開催する「グレートカンパニーアワード2014」において、社会福祉法人として初の「グレートカンパニー大賞」に選出された。

社会福祉法人伸こう福祉会理事長

筒井 啓介(つつい・けいすけ)
NPO法人コミュニティワークス 代表

1980年神奈川県生まれ。大学在学中から約10年間にわたり、木更津市と協働で市民起業家やNPOの支援に取り組む。そのことがきっかけとなり、2006年に「特定非営利活動法人コミュニティワークス」を設立し、「地域作業所hana」を運営。

2010年には就労継続支援B型に移行し、現在は1日約20名の障がい者が通所し、不要になった英字新聞で作るエコバッグ作りや製菓、縫製、モノ作りなどに取り組む。http://hana-work.net/ 
その後2015年には、生活介護と就労継続支援B型の多機能型事業所「hanahaco」を開設し、障がい者が働く場としてのカフェ+ショップを運営している。

地域作業所hana
hanahaco


和田 裕介(わだ・ゆうすけ)
日本政策金融公庫国民生活事業本部融資企画部
ソーシャルビジネス支援グループ グループリーダー

1998年国民金融公庫(現日本政策金融公庫)に入庫。渋谷支店(東京都)、松江支店(島根県)にて小規模企業を対象とした渉外・審査業務に従事し、年間500~600件の事業資金審査を担当しました。

その後、本店(東京都)にて、主に融資商品や事務取扱の企画に従事し、特に2011年の東日本大震災に伴う初期災害対応を担当したことが記憶に残っています。

2015年熱田支店(愛知県)審査担当課長を経て、本店にソーシャルビジネス支援グループを新設したことに伴い、2017年4月より現職です。NPO法施行20周年、私の勤務歴と同い年であることにご縁を感じています。

ラウンドテーブル3

高場 秀樹(たかば・ひでき)
一般社団法人こどものホスピスプロジェクト代表理事

1968年京都生まれ。東京在住。一般社団法人こどものホスピスプロジェクト代表理事。(株式会社ワントゥーテン取締役。株式会社ナインブロック代表取締役社長)

24時間見守りが必要な子どもを授かり、生き辛さや孤独を感じる中、2009年、英国の子どもホスピスを知る事となる。そこには、地域で暮らす人々が、当たり前に支え合う成熟した文化が根付いていた。日本に無いなら作ろうという思いから2010年に団体を設立。地域における小児緩和ケアをテーマに地道な活動を続ける。2016年、大阪の鶴見緑地公園にTSURUMIこどもホスピスを開業。現在に至る。

TSURUMIこどもホスピス


小野 邦彦(おの・くにひこ)
株式会社坂ノ途中 代表取締役

1983年奈良県生まれ。京都大学総合人間学部卒業。

学生時代はアンティーク着物にハマったり、休学してアジア圏を旅行したりと、好きなことばかりしていた挙句、専攻していた文化人類学の奥深さに気づき、ラスト一年だけちゃんと勉強する。そんな日々の中で、自分が本当にしたいことは人と自然環境との関係性を問い直すことなのだと思い至り、有機農業にその可能性を見出す。2年余りの外資系金融機関での”修業期間”を経て、2009年株式会社坂ノ途中を設立。

株式会社坂ノ途中


原 大祐(はら・だいすけ)
NPO法人西湘をあそぶ会 代表理事

1978年生まれ。神奈川県大磯町にてまちのリノベーションに取り組む。

荒廃農地の再生プロジェクト「僕らの酒」、「正月に箱根駅伝を見ながら無農薬こたつみかんを育てるプロジェクト」、港・海水浴場の再生として漁協直営の食堂「めしや大磯港」、水産加工業「湘南定置水産加工」、「大磯 港の直売所」、「大磯市(いち)」、「砂浜ビアガーデン」、空き店舗再生として「OISO1668」、「つきやま Arts&Craft」などのプロデュースを行う。

NPO法人西湘をあそぶ会

ラウンドテーブル4

藤村 隆(ふじむら・たかし)
NPO法人ソーシャルベンチャーパートナーズ東京 代表理事

大学院在籍時にASEEDJAPANでにてNPOバンクの全国ネットワークの支援、立ち上げに関わる。日本IBM入社後、ソリューションセールスとして大手金融機関様を担当。並行して2011年からSVP東京にパートナーとして参加し、NPO法人難民支援協会の協働チームでにてリードパートナーを務める。

2012年日本IBMプロボノプロジェクトでにてTeach For Japanを支援。その後、SVP東京に事業統括として参画。2017年6月からよりSVP東京代表理事。難民起業サポートファンド理事。ETIC.社会起業塾 外部コーディネーターも務める。

NPO法人SVP東京


Suyeon Lee (イ・スヨン)
財団法人美しい財団 希望の店

Position:

2012~ Beautiful Foundation, Corporate related team - Hope Store assistant Manager

Attainments in scholarship :

2012.

Graduated from Dongduk women’s university degree in Social welfare

2017~

master's course,

Cultural anthropology, yonsei university


治田 友香(はるた・ゆか)

関内イノベーションイニシアティブ株式会社 代表取締役

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。建設会社、日本NPOセンター、シーズ=市民活動を支える制度をつくる会スタッフを経て、2007年から起業家支援財団へ。2013年3月に同財団事務局長を退職。2010年12月に当社取締役、2013年6月から現職。

NPO法及び認定NPO法人制度の創設及び改正に向けた運動、地方自治体におけるNPO支援策や企業の社会貢献プログラムの企画実施に携わる。財団では、将来起業家をめざす大学生等を対象にした奨学金給付事業の立ち上げ、公益法人化を達成。2010年度~2011年度、内閣府による地域社会雇用創造事業の一環で、iSB公共未来塾および社会起業プランコンテストを実施。2012年度は、新しい公共支援事業(神奈川県)の委託事業として、YSB(ヨコハマソーシャルビジネス)スクールを実施。2014年度から、横浜市経済局委託事業、ソーシャルビジネス創業・成長支援事業を担っている。

これら事業と併行して、2011年3月のmass×mass関内フューチャーセンターの立ち上げ、施設運営に携わる。

mass×mass関内フューチャーセンター


桔川 純子(きっかわ・じゅんこ)
通訳・明治大学兼任講師

大阪外国語大学大学院外国語学研究科修士課程修了。
文部省給費により韓国慶熙大学校大学院修士課程に留学。専門は、韓国文化および韓国市民社会の研究。明治大学、東洋大学等で非常勤講師を務める。

また、2006年より韓国の市民参加型シンクタンク「希望製作所」日本支部の設立に携わり(現在はNPO法人希望の種)、日韓草の根交流の活動に取り組む。現在は、NPO法人希望の種副理事長を努める。共著書に、『危機の時代の市民活動:―日韓「社会的企業」最前線』(東方出版)などがある。